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地域創造レター:1月号目次
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地域創造レター
News Letter to Arts Crew
1月号-No.069
2001.01.10(毎月10日更新)
●理事長 新年のご挨拶
◎「地域伝統芸能まつり」開催
●制作基礎知識シリーズ 表方の仕事(2)
◆
記念すべき新世紀の幕開けを迎え、財団職員一同、21世紀の地域づくりに向けて心を新たにしているところです。財団設立以来、6年間にわたってご協力を賜りました皆さまには心よりお礼を申し上げますとともに、今後とも財団事業へのさらなるご理解とご支援をお願いする次第です。
◆
98年に理事長に就任しましてからの3年間を振り返ってみますと、私なりの事業を構想した1年目、その実現に向けて第一歩を踏み出し新規事業に着手した2年目、その事業を地域の方々の認知も得て実質的に漕ぎ出した本年度と、少しずつではありますが皆さまとの連携が深まっていることに手応えを感じております。
◆
昨年度、モデル事業として実施しました演劇製作ネットワーク事業ですが、今年度は参加団体を募るところから全国への呼びかけを行い、本格的なスタートを切りました。参加各館の役割分担や財政負担のルールづくりなど、モデル事業で培ったノウハウを活かし、7館が『サド侯爵夫人』の製作に参加しましたが、地域の規模に応じた相応の負担で演劇製作に参加できる枠組みが出来上がったのではないかと自負しております(2月まで各地で公演中)。私は、地域創造の事業を考える上での重要なキーワードの一つが「ネットワーク」ということだと思っています。それぞれの地域の力は小さくとも、地域がネットワークを組み、力を合わせることで単独ではできない規模の事業にも取り組める・・・。演劇製作ネットワーク事業は、そういう意味で、各地に演劇製作のノウハウを蓄積するだけではない成果 をもたらすのではないでしょうか。財団がこうしたネットワークづくりの接着剤の役割を担えればと改めて感じています。
◆
地域劇団を東京で紹介する「リージョナルシアター・シリーズ」も2年目を迎えました。4年目を迎える「地方都市オーケストラ・フェスティバル」と併せて考えますと、自分たちの活動を広く知ってもらえるこうした機会があることで、地域で活動している方々はとても勇気づけられるのではないかと思います。私もいくつか拝見、拝聴していますが、参加されている人たちの意欲が違います。音楽や演劇のような表現活動では、何百回練習するより一度のきっかけで「化ける」ことがあるそうですが、こうした「やっている人たち自身が感動する」「やっている人たち自身に刺激になる」機会の必要性を痛感するとともに、そうした機会が提供できたことを心から嬉しく思っています。
◆
伝統芸能に関しましては、昨年度からスタートしました「映像記録保存事業」に加え、「地域伝統芸能まつり」を催すことになりました。有識者の方々からの提言により始まったもので、昔から地域の方々が伝えようと努力してきた伝統芸能を地域の活力として捉え直す試みです。将来の地域づくりに活かせるように記録を残す作業に合わせて、郷土意識や共同体意識に繋がる伝統芸能を発掘し、紹介していきます。これを機に地元の伝統芸能を地域づくりに活かす視点などを考えてみていただければと思います。
◆
1月6日にはいよいよ中央省庁が1府22省庁から1府12省庁へと再編されます。地域の方からいいますと、自治省は郵政省、総務庁と合わせて総務省として再編されるわけですが、こうした再編により、例えば住民票が郵便局で取り扱えるようになるなど、これまで省庁間の壁によって実現できなかったサービスが可能となります。細分化によって硬直した縦割り行政が是正されることにより、国民生活にとって便利なサービスがどんどん生まれることを心から期待しております。
◆
新世紀早々、厳しい話になりますが、2007年からは人口が減少に向かうなど、日本にとって21世紀は厳しい時代になると言わざるを得ません。これまでの繁栄をどのようにすれば長続きさせられるか、知恵を絞っていくことが求めれると思います。東京を中心に頭でっかちになった地域づくりを是正し、手足の活力を回復し、地域の自立によって身体全体を支えるような国づくりが求められているのではないでしょうか。
(聞き手:坪池栄子)
2月24日と25日の両日、NHKホール(東京都渋谷区)において、「日本地域伝統芸能まつり」を開催します。この全国イベントは地域伝統芸能まつり実行委員会と財団法人地域創造の共催、総務省、文化庁、NHKなどの後援により、今回初めて開催するものです。 まつりのテーマは「怨霊」。ちょっと意外な感じもしますが、実はこの「怨霊」、日本各地に伝わる多くの祭や伝統芸能の基本となるテーマなのです。怨霊を鎮め、息災、安寧を願う人々の思いが形になって今に伝えられている祭や伝統芸能──今回は、こうした日本各地に伝わる催し、さらには能や狂言などの古典芸能を一堂に集めて紹介します。私たちのまわりは意外とたくさんの「怨霊」があふれているのかもしれません(当日の模様は後日NHKで放送予定)。
●「まつり」のねらい
神楽、囃子、神輿の巡幸、盆踊り…。こうした伝統的な祭礼や芸能は、日本、そして日本人のアイデンティティーを構成する重要な要素です。しかし、高齢化、過疎化、近代化が進む今、その担い手が減少し、存続が危ぶまれるものが数多くあります。こうした地域の誇りであるはずの祭や芸能の衰退は、地域社会の荒廃に繋がりかねません。 今回のイベントでは、「怨霊」をキーワードに、各地の特色ある祭や芸能を一堂に集めました。受け継ぐ地域の人々の情熱、伝統の重みと魅力を、目で見て、耳で聞いて実際に体感する。地域に連綿と伝わる固有の祭や芸能の中には、中央のメディアに取り上げられたり、地域外の人に評価されることで、その価値を見いだされ、地域活性化の原動力となっているものがあります。今回のイベントを通 して多くの方々に、普段あまり接することのなくなった、日本の文化的伝統や日本的価値を見つめ直し、日本人のアイデンティティーを改めて見直すきっかけとしていただきたいと考えています。 そしてまた、「地域が無意識のうちに一生懸命保存してきた自分たちのお祭りを全国のお祭りと比較してその意味を確信してもらう。あんな怨霊がある、こんな怨霊もある、うちの怨霊を大事にしなければというふうに意識してもらう」(梅原猛実行委員会会長)ことにより、地域住民が郷土を愛し、誇りと親しみを持って地域づくりに取り組む機運の醸成を図ります。
●21世紀に受け継ぐ「日本」を魅せる
このイベントの総合プロデューサーは、かつてNHK紅白歌合戦などを担当し、長野オリンピック・競技会演出スーパーバイザーなども務めた勝田稔氏です。「祭や芸能を表象的に見せるだけではなく、発祥にかかわった日本人の民族としての意識、永年にわたって継承されてきた精神基盤にまで考察を拡げる必要がある」という勝田氏。その一方で「今回のイベントが21世紀に継承されることを希求して行われるならば、できるかぎり若者達の耳目も集めなければなりません。そのためには、古来の音楽だけで構成されるのではなく、竜童組のような現代的なサウンドを取り入れてみたいと思います。和太鼓とロックが見事に融合した音楽を使うことにより盛り上げたい」と言う氏がこの新しい「まつり」をどう演出するのか楽しみです。
●観覧申し込み方法
「地域伝統芸能まつり」の観覧は無料です。次の項目を記入の上、2月5日(必着)までに往復はがきでお申し込みください(申し込み多数の場合抽選)。発表ははがきの発送をもってかえさせていただきます。
◎往復はがきに記載する項目
住所(郵便番号)
氏名
年齢
職業
電話番号
入場希望日(24日、25日のいずれか)
1日につき1枚の応募が必要です。1枚につき2名まで入場できます。未就学児も1名とします。
※返信はがきには自分宛の住所、氏名を記入してください。
◎宛先
〒160-8555 東京都新宿区舟町7-6-704
地域伝統芸能まつり事務局宛
プログラム紹介(予定)
地
域
伝
統
文
化
芸
能
2 4
日
鬼剣舞
(岩手県北上市)
北上地方の農民たちが伝承する民俗芸能。盆の精霊供養のために踊る風流念仏踊りの一種。威嚇的な鬼の様な面 をつけ、勇壮に踊る。
なまはげ
(秋田県男鹿市)
大晦日に、鬼の面をつけ、蓑を着て、包丁やくわなどを持ち、ナマハゲに扮した2、3人の若者と従者が、奇声を上げながら家々をまわる民俗行事。
高千穂神楽
(宮崎県高千穂町)
天照大神が天岩戸に隠れた折りに岩戸の前で天鈿女命が調子面白く舞ったのが始まりと伝えられ、毎年11月から翌2月にかけ、各農村で三十三番の夜神楽を奉納。
新居浜太鼓祭り
(愛媛県新居浜市)
金糸、銅糸で立体刺繍された豪華な飾り幕を付けた、重さが約2.5トンもの太鼓台を、澄んだ秋空のもと、約150人のかき夫と呼ばれる男たちが支え担ぐ勇壮な祭。
2 5
日
神田祭
(東京都)
5月に開催される神田明神の祭礼。8世紀に創設された神田明神は、1309年に平将門の霊を祀り、江戸時代には江戸城の鬼門の守護神となった。
花祭り
(愛知県東栄町)
当番の宿「花宿」の土間を舞処とし、かまどを築いて湯をたぎらせ一昼夜舞う神楽の一種。「湯ばやし」では、舞子が湯を振りかけ、浴びると1年間健康で過ごせるという。
西馬音内盆踊り
(秋田県羽後町)
他の盆踊りとは趣が異なり、野生的で激しい囃子と、対照的に流れるような動きの美しい踊りが特徴。かがり火の照らす幻想的な空間に、踊り手の美しい衣装が優雅に舞う。
エイサー
(沖縄県沖縄市)
旧盆(盂蘭盆)に行われる沖縄の代表的な芸能の一つで、独特の衣装を着た青年男女が太鼓を打ち鳴らし、舞いながら家々をまわる。
◎古典芸能 (24日、25日)
地域の伝統芸能と並んで、「怨霊」をテーマにさまざまな古典芸能も 登場します。ムツゴロウのほか、能(古典)「恋重荷」(梅若六郎、宝生閑)、雅楽 舞楽「蘇莫者」(天王寺楽所 雅亮会)(以上1日目)、琵琶「平家物語」(上原まり)、文楽「菅原伝授手習鑑・天拝山の段」(吉田玉 男、竹本住大夫)、新作能「無明の井」(橋岡久馬)、狂言「蛸」(山本東次郎)(以上2日目)。 古典芸能というとちょっと敷居が高いような感じがしますが、例えば能や狂言の源流は庶民の芸能、田楽・猿楽にまで遡ります。洗練された芸能の中に繰り広げられる「怨霊」の数々をご堪能下さい。
『ムツゴロウ』(新作狂言)
諫早湾の生き物の怨霊が干拓ゴルフ場でゴルフをする社長の前に現れる梅原猛作の新作狂言「ムツゴロウ」(茂山千作)。
●
地域伝統芸能まつり実行委員会 委員一覧(五十音順)
梅原猛
遠藤安彦
太田房江
三枝成彰
鈴木健二
林真理子
二橋正弘
増田寛也
松尾武
松岡正剛
松形祐堯
山折哲雄
山本容子
(国際日本文化研究センター顧問)
(財団法人地域創造理事長)
(大阪府知事)
(作曲家)
(青森県立図書館長)
(作家)
(自治事務次官)
(岩手県知事)
(NHK専務理事)
(編集工学研究所所長)
(宮崎県知事)
(京都造形芸術大学大学院長)
(版画家)
●
地域伝統芸能まつりに関する問い合わせ
地域創造振興助成課 坂田
Tel. 03-5573-4056 Fax. 03-5573-4070
「まつり」のホームページ
http://www.jafra.nippon-net.ne.jp/matsuri/
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