地域創造

WWW を検索 jafra.or.jp を検索 powered by google

書庫

戻る

地域創造レター

News Letter to Arts Crew

2月号-No.118
2005.02.10(毎月10日更新)

●今月のニュース

●第1回JAFRAアワード(総務大臣賞)表彰式
●2005リージョナルシアター・シリーズ開幕


●第1回JAFRAアワード(総務大臣賞)表彰式

地域の芸術環境づくりに特に功績のあった公立文化施設を顕彰

 1月18日、東京・虎ノ門パストラルにおいて、麻生太郎総務大臣臨席のもと「第1回JAFRAアワード(総務大臣賞)」の表彰式が行われました。
 はじめに、財団法人地域創造理事長の遠藤安彦が、「ご理解・ご協力いただいた大臣をはじめ総務省の方々にお礼申し上げるとともに、受賞施設の皆さま方はこれからも住民に大いなる感動を与え続けていただきたい」と挨拶。
 麻生総務大臣からは、「日本文化は古代から連綿と続いており完成度が高い。今後は地域独自のソフト展開が重要。今回どの受賞施設も地域色ある取り組みをされており、皆さまの受賞が全国の公立文化施設に対するいい刺激になればと思っています」との激励をいただきました。
写真:祝辞を述べられる麻生総務大臣写真:遠藤理事長の挨拶
  表彰式では、第1回JAFRAアワード受賞施設の代表者が一人ずつ壇上に上がり、総務大臣から受賞理由の読み上げと、表彰状および盾の授与を受けました。地域も、規模も、取り組み内容も多彩な9施設が表彰される様子は、とりも直さず、芸術文化による地域づくりの推進により創造的で心豊かなふるさとづくりが全国で実現していることを彷彿とさせられるもので、感慨深いものがありました。
 交流会は、木村尚三郎審査委員長による、「第1回ということもあり、委員の激論によって厳選に厳選を重ねました。21世紀は文化の時代であり、美しさが一切の基準となる時代。これからもふるさとに生きる自信の糧となるような活躍を期待しています」との挨拶でスタート。続いて受賞施設が自分たちの取り組みを紹介するプレゼンテーションが行われるなど、地域創造らしい交流会となりました。
 記念すべき第1回の受賞館は、いずれも目標を定めてそれを達成するための多彩な事業を展開しているのが共通の特徴となっています。「われわれを支えてもらった町の人たちにいただいた賞だと思っています。10年先、20年先の目標を定めて、これからも精進していきたい」「公共劇場でなければできない変幻性のあるプログラム、地域に親しまれるプログラム、教育に役立つプログラムをこれからもバランスよくやっていきた」などなど、それぞれ明日に向かって思いを馳せている姿が印象的でした。
 改めて、受賞館の皆さまには、心よりお祝いを申し上げるとともに、今後のさらなる活躍を期待いたしております。
写真:受賞者の皆さんを交えての記念撮影写真:受賞館のプレゼンテーション(盛岡劇場)
JAFRAアワード審査委員会
 【委員長】
 木村尚三郎(東京大学名誉教授・静岡文化芸術大学学長)
 【委員長代理】
 蔵隆司(前財団法人神奈川芸術文化財団専務理事兼事務局長)
 【委員(五十音順)】
 熊倉純子(東京芸術大学音楽学部音楽環境創造科助教授)
 児玉真(NPO法人「トリトン・アーツ・ネットワーク」ディレクター)
 小林真理(東京大学大学院人文社会系研究科助教授)
 下山肇(尾道大学芸術文化学部美術学科教授)
 坪池栄子(株式会社文化科学研究所 研究プロデューサー)
 平田尚文(前財団法人岡谷市振興公社 岡谷市文化会館館長)
 柳沢秀行(大原美術館プログラムコーディネーター・学芸員)
 吉本光宏(株式会社ニッセイ基礎研究所 芸術文化プロジェクト室室長)

富良野演劇工場 │北海道

◎「演劇のまち富良野」を目指すNPO法人の運営
NPO法人に公立文化施設の運営を委託した公設民営の先駆け。演劇の創造拠点づくりを標榜する市民が主体となり日本初のNPO法人ふらの演劇工房を設立。富良野を愛する演劇人との連携によりコミュニティに新たな求心力を生みだし、「演劇のまち富良野」のイメージの発信に多大な貢献を行った。

盛岡劇場 │岩手県

◎「もりげき」の愛称で親しまれる地元密着の運営
「演劇によるまちづくり」という旗印を掲げて活動。民間劇場の草分けとして市民に親しまれた旧盛岡劇場(大正2年開館)の育んだ土壌を活かし、その跡地に建設した新劇場で演劇愛好家を育成。多彩な事業を展開し、地域の人材育成に多大な貢献を行った。

世田谷文化生活情報センター(世田谷パブリックシアター) │東京都


◎高度な専門施設としての学芸的な取り組み
東京に立地した都市型公立文化施設の代表。高度な専門施設として学芸的な取り組みを行い、ドラマリーディング、ワークショップなどの手法を定着させた。また、コンテンポラリーダンスの新しい情報を発信し、演劇において海外のアーティストとコラボレーションを行うなど、国際的にも注目されている。

世田谷パブリックシアター公演
「エレファント・バニッシュ」(03'/04')
撮影:青木司

小出郷文化会館 │新潟県

◎広域行政の文化拠点としてクラシック音楽を普及
広域行政として公立文化施設の設置と運営に取り組む。音楽大学等高等教育機関と連携を図り、ホールを拠点に活動する子どもから大人までの幅広い文化団体の育成を行い、地域の人材育成に尽力。特に、広域をカバーするアウトリーチ事業によりクラシック音楽を普及し、多大な成果を上げている。

岡谷市文化会館(カノラホール) │長野県

◎地域の資源を活かした芸術文化の創造
地元諏訪に伝わる「御柱祭」を題材にした創作オペラ『御柱』をプロと市民の交流によりプロデュースし、著しい舞台成果を収める。また、市民オーケストラや合唱団の育成など、オペラの担い手の育成にも尽力。地域の資源を活かした芸術文化の創造を市民とともに推進し、誇りある地域づくりを実践している。

京都芸術センター │京都府

◎旧明倫小学校をアートセンターとして再生
中心市街地の廃校をアートセンターとして活用。行政、地元住民、アーティストの参加により、アーティストの創造環境の支援と地元住民との交流の両立を図るルールづくりを実現。伝統芸能、演劇、ダンス、美術などに関わる人々のネットワーク拠点となり、近代建築の資源を残した、遊休施設の新しい活用モデルとして全国に刺激を与えた。

兵庫県立尼崎青少年創造劇場(ピッコロシアター) │兵庫県

◎県立劇団の長年の活動
演劇による青少年の健全育成を掲げ、日本初の付属「県立ピッコロ劇団」を設立して長年にわたって活動。また、「ピッコロ演劇学校」「ピッコロ舞台技術学校」により人材育成に努め、阪神・淡路大震災では心の支援活動を行うなど、公共劇団として地域に多大な貢献を行った。

伊丹市立演劇ホール(アイホール) │兵庫県

◎関西の若いアーティストの育成
都市近郊の演劇専門ホールとして、アーティストの育成を標榜し、実践した先駆け。関西の小劇場演劇、コンテンポラリーダンスの拠点となるとともに、小・中・高校生を対象にした演劇活動にも尽力するなど、地元をはじめ関西地域全体の芸術文化振興に多大な貢献を行った。

佐敷町文化センター・シュガーホール │沖縄県

◎クラシック音楽を軸にした総合的な取り組み
町立のクラシック専用ホールとして、クラシック音楽を活かした地域づくりのあり方を総合的に提案。行政、教育委員会、専門家が一体となり、学校教育、生涯学習、芸術文化、コミュニティ活動を音楽を軸にして連携させた不断の努力は、町立文化施設の範となるもの。


●リージョナルシアター・シリーズ

今年スタートの公共ホール等のプロデュース公演に注目

 全国各地の若手・実力派劇団を紹介する「リージョナルシアター・シリーズ」が、今年も3月2日〜20日にかけて東京芸術劇場小ホールで開催されます。このシリーズは、地域創造と東京国際芸術祭との共催により平成11年にスタート。これまでに全国の計25劇団を紹介してきました。6年目の今年は、劇団公演部門以外に公共ホール・劇場企画公演部門を新設し、プロデュース公演を上演します。
写真:5周年特別企画『いちごの沈黙。』写真:5周年特別企画『コイナカデアル。』
●話題の4劇団が登場
 今年登場するのは、札幌から「劇団千年王國」、名古屋の「劇団人工子宮」、四国から初めての参加となる松山の「劇団無限蒸気社」、京都の「トリコ・Aプロデュース」の4劇団。エンターテイメント性の豊かな千年王國と人間の本質に迫る世界観が見どころのトリコ・Aプロデュースはどちらも20代の女性主宰者が作・演出を手がけています。無限蒸気社は地域に根ざした活動を展開する松山のリーディングカンパニーと言っても過言ではない実力派。人工子宮は細かな心の機微や感情の揺れを大切に表現した作風で知られています。

●公共ホール・劇場企画公演部門を新設
 演劇を事業の柱にする公共ホールや、地域で戯曲賞を制定し、公共ホールが受賞作をプロデュースするといった動きが活発になっています。そうした状況を背景に今年から「公共ホール・劇場企画公演部門」を新設しました。今年は、大阪市立芸術創造館が製作する『背くらべ』を上演します。第1回リージョナルシアターに参加した劇団太陽族の岩崎正裕が演出する作品で、姉と弟が織りなす家族模様を二人芝居でお見せします。

●劇場スタッフ必見のミーティング
 公演初日の3月2日にはトークセッション「リージョナルシアターズ・ミーティング」を開催します。公共ホールでの作品づくりが盛んに行われる中、作品をつくること、公共ホールがネットワークを組む意義について公共ホール演劇製作ネットワーク事業の上演作品を演出した竹内銃一郎氏と松本修氏に伺います。また、大学で教鞭を執る両氏に教育現場で演劇の指導を行うことについても幅広く語っていただきます。関心のある方は、どなたでも参加できますので、担当までお問い合わせください。
リージョナルシアターズ・ミーティング「公共ホールで作品をつくる〜演劇製作ネットワーク事業から〜」
[日時]3月2日(水)13:30〜16:00
[会場]東京芸術劇場 中リハーサル室3
[参加費]無料
[参加方法]要申し込み
[パネリスト]竹内銃一郎(劇作家・演出家)、松本修(劇作家・演出家)、津村卓(地域創造プロデューサー)
[進行]坪池栄子(文化科学研究所プロデューサー)
●劇団無限蒸気社『BARBER ORCHESTRA』(松山)
[日程]3月2日(水)、3日(木)
[作・演出]古川洋太郎
[出演]上久保浩文、渡辺恵子、村上真奈美、杉浦みゆき ほか
1996年愛媛県において松山市ほかの有志により創立。半抽象表現という、独創的な表現方法を用いることで、日常と非日常のはざまを描き、そこにある真実性を拾い上げることを試みている。リアリティ溢れる日常空間を、微妙にずらしていくことによって現れる非日常空間。そこに通常の日常表現では掬い出すことのできなかった世界を浮かび上がらせ、夢の具現化を試みている。
[お問い合わせ]劇団無限蒸気社 Tel. 089-941-3700
写真:
●劇団人工子宮『なつのくもゆき』(名古屋)
[日程]3月5日(土)、6日(日)
[作]大津典子
[演出]三好由起(小春日和〜インディアン・サマー)
[出演]宇佐美亨、片山京子、鈴木弘美、名取有史、永見一美(劇団ジャブジャブサーキット)、小関道代(劇団ジャブジャブサーキット)
1990年名古屋大学出身の三好由起、宇佐美亨、大津典子、大川敦らによって結成。日常的で等身大なリアルな時間、ファンタジックで虚構性の強い時間が奇妙なバランスで溶け合った劇空間特徴であるという批評を受けている。外部公演にも積極的に参加している。
[お問い合わせ]人工子宮オフィス Tel. 052-323-2759
写真:
●トリコ・Aプロデュース『潔白少女、募集します』(京都)
[日程]3月8日(火)〜10日(木)
[作・演出]山口茜
[出演]内田和成、鈴木正悟、竹原孝昭、石田陽介(graggio) ほか
京都市内を拠点に活動し、主に山口茜の作・演出で作品を上演する団体。代表の山口は、「他人(初期化する場合)」で第10回OMS戯曲賞大賞を受賞。2000年の活動開始より、その独創性が関西で高く評価されている。
[お問い合わせ]トリコ・Aプロデュース Tel. 075-451-3603
写真:
●劇団千年王國『SL』(札幌)
[日程]3月12日(土)、13日(日)
[作・演出]橋口幸絵
[出演]柴田智之、村上水緒、佐藤素子、榮田圭子、梅津学、山崎美世、櫻井直子 ほか
1999年に結成され札幌市を拠点に活動する劇団。作・演出の橋口が繰り出す独特の世界観を、確かなアンサンブルと、札幌屈指のベテランスタッフのバックアップを得て表現している。非日常へと観客を連れ去る物語性豊かでケレン味のあるステージは、文芸性、エンターテイメント性の両方から確かな評価を確立しつつある。
[お問い合わせ]劇団千年王國 Tel. 06-6325-2980
写真:
●大阪市立芸術創造館プロデュース『背くらべ』(大阪)
[日程]3月17日(木)〜20日(日)
[作・演出]岩崎正裕
[出演]中川浩三、みなみさゆり
大阪市立芸術創造館は、2000年大阪市旭区にオープン。演劇の稽古場や音楽スタジオを含め、公演可能な大練習室もある施設。今回の二人芝居は、関西のみならず演劇を観たことがないという方にも出会っていくために考えられた企画。劇場空間以外でも上演できる可能性を模索し、シンプルでありながら質の高い芝居をつくることを目指した。
[お問い合わせ]大阪市立芸術創造館 Tel. 06-6955-1066
写真:
リージョナルシアター・シリーズに関する問い合わせ
 芸術環境部 大垣・大崎 Tel.03-5573-4124


ページトップへ↑