地域創造

WWW を検索 jafra.or.jp を検索 powered by google

書庫

戻る

地域創造レター

News Letter to Arts Crew

6月号-No.266
2017.6.1(毎月1日更新)

今月のニュース

平成29年度公共ホール音楽活性化事業全体研修会
2017年4月17日〜19日


写真
左上:平成28・29年度公共ホール音楽活性化事業登録アーティストによるプレゼンテーション。岩崎洵奈さん
右上:福川伸陽さん
左下:赤丸急上昇によるダンスワークショップ
右下:グループ別企画検討


 平成29年度公共ホール音楽活性化事業(おんかつ)の参加団体やコーディネーター、登録アーティストが一堂に会する全体研修会が、4月17日から19日まで地域創造会議室とHAKUJUホール(東京都渋谷区)を会場にして開催されました。今回の研修会では、登録2年目となるアーティスト(平成28・29年度)7名によるプレゼンテーションに加え、今年度の事業に参加する担当者を対象にしたワークショップやレクチャーが行われました。


●平成29年度「公共ホール音楽活性化事業」全体研修会スケジュール


●担当者の熱意が伝わる事例
 研修では、担当者同士の交流を図ることを目的に、公共ホール現代ダンス活性化事業(ダン活)支援登録アーティストの赤丸急上昇(赤松美智代・丸山陽子さん)によるワークショップが行われました。その後、おんかつについての基礎や、事業に参加したことのある担当者とアーティストから実際の現場について学ぶ講義が行われました。
  事例紹介では、平成26年度に参加したつくば市文化芸術課の中村利昭さんと、真庭エスパス文化振興財団の井尾祥子さんから取り組みを学びました。中村さんは全体研修会のプレゼンテーションで惚れ込んだという前田啓太さん(打楽器)を招聘。「叩いたり、引っ掻いたり、震わせたりして音が出るものはすべて楽器だと言う前田さんにすごく共感しました。楽器は身近なものであり、音楽って身近に楽しめるものだと伝えたいと思いました」と中村さん。また、高見信行さん(トランペット)を招聘した真庭市では、井尾さんの提案により地元消防隊のラッパ隊(信号ラッパを吹くボランティア)とプロの演奏家が共演。本番では、地域と音楽が一体となり、これまで音楽では誰も耳にしたことがない恐竜の叫びのようなラッパの響きが生まれました。
  演奏家から取り組みを学ぶ講義には、おんかつ支援登録アーティストの礒絵里子さん・神谷未穂さん(ヴァイオリン)が登壇。筑後市文化振興公社のアウトリーチで樹齢300年の楠林という屋外での演奏をしたこともある礒さんや、七ヶ浜国際村でのアウトリーチで地元神社の拝殿を何カ所も回った神谷さんという経験豊富な演奏家と有意義な意見交換が行われました。


●個性溢れるプレゼンテーション
 2日目に行われた登録アーティストによるプレゼンテーションでは、2年目らしい貫禄と工夫されたプログラムで見応えあるパフォーマンスが続きました。
  トップバッターの加藤文枝さん(チェロ)は、参加者を舞台に上げて、1年目に小学校で行ったアウトリーチ・プログラムを実演。「イマジネーションをフル回転して音楽を楽しんでください」と語りかけ、演奏しながらどんな色や絵をイメージしたかを質問しながら参加者とコミュニケーションし、五感を解放して音楽を聴くことの豊かさを伝えていました。
  テューバの喜名雅さんは、巨大な楽器ケースを背負って登場するという意表をついた演出でアピール。「アウトリーチでテューバがどんなことができるのかを聴いていただければ。見た目と違って実は小回りが利きます」と、まるで大きな象がユーモラスに演奏しているかのような『チャールダーシュ』を披露。楽器ケースから取り出した長いホースでテューバの仕組みを説明するなど、馴染みの薄い楽器と観客の距離を縮めるパフォーマンスを展開しました。
  同じく馴染みの薄いホルンの福川伸陽さんは、「オーケストラの後ろに座って演奏しているイメージしかないかもしれませんが、世界一難しい楽器です。5オクターブの音域があるのにピストンは4カ所しかなく、微妙な指使いや息のスピードで音程を変えています」と紹介し、最後にメシアンがアメリカ建国200周年を祝うために作曲した壮大な管弦楽曲『渓谷から星たちへ』の中でホルンのために書き下ろした『恒星の呼び声』を演奏。無限の宇宙空間が広がるかのようなホルンの響きに、会場は聴き入っていました。
  また、「マリンバ奏者は楽器ではないものも楽器にして楽しんでいます」と言い、しゃもじやまな板、中華鍋、ホウキ、新聞紙を破る音まで使いこなしたリズム遊びで打楽器奏者の可能性をアピールした塚越慎子さんや参加者を舞台に上げてピアノの下などの至近距離で楽器と演奏の醍醐味を体感してもらった岩崎洵奈さん、ビロードのような声の力で会場を魅了したロシア出身のヴィタリ・ユシュマノフさん(バリトン)、ヴァイオリンの魅力を幅広い選曲で紹介した坂口昌優さんと、あっという間の3時間でした。


●平成28・29年度公共ホール音楽活性化事業登録アーティスト
・岩崎洵奈(ピアノ)
・坂口昌優(ヴァイオリン)
・加藤文枝(チェロ)
・福川伸陽(ホルン)
・喜名雅(テューバ)
・ヴィタリ・ユシュマノフ(バリトン)
・塚越慎子(マリンバ)

●平成29年度「公共ホール音楽活性化事業」参加団体一覧(全15団体)
・茨城県鉾田市(鉾田市立大洋公民館)
・埼玉県秩父市(秩父宮記念市民会館)
・埼玉県上里町(上里町総合文化センター ワープ上里)
・富山県南砺市(南砺市福野文化創造センター ヘリオス)
・石川県野々市市(野々市市文化会館フォルテ)
・長野県塩尻市(塩尻市文化会館レザンホール)
・愛知県高浜市(高浜市やきものの里かわら美術館ホール)
・京都府舞鶴市(舞鶴市総合文化会館)
・大阪府豊中市(豊中市立文化芸術センター)
・大阪府箕面市(箕面市立市民会館 グリーンホール)
・広島県坂町(Sunstar Hall)
・福岡県太宰府市(プラム・カルコア太宰府)
・佐賀県嬉野市(リバティ 嬉野市社会文化会館)
・熊本県菊陽町(菊陽町図書館ホール)
・大分県玖珠町(くすまちメルサンホール)

●公共ホール音楽活性化事業に関する問い合わせ
芸術環境部 三浦・菊地
Tel. 03-5573-4078
onkatsu*jafra.or.jp(*を@にかえてご利用下さい。)


ページトップへ↑