地域創造

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地域創造レター

News Letter to Arts Crew

1月号-No.297
2020.1.1(毎月1日更新)

今月のニュース

第20回「地域伝統芸能まつり」のご案内

フィナーレの様子 写真
平成30(2018)年度 第19回地域伝統芸能まつり フィナーレの様子

 地域創造では、地域の重要な資源である地域伝統芸能の保存・継承・活用を支援しています。なかでも、日本各地域の伝統芸能と古典芸能がNHKホールに一堂に会し、個性豊かなさまざまな芸能が歴史的・地域的な解説とともに披露される「地域伝統芸能まつり」は、日本の芸能のすばらしさや地域の伝統の重みを再認識する機会として高く評価されています。
 平成12(2000)年度から毎年開催されてきたこのまつりでは、これまで、全国47都道府県から190演目が披露されました。20回目となる今年のテーマは、「競う〜互いに競い、自分を磨く。〜」。テーマに沿った、日本各地域の伝統芸能8演目と古典芸能1演目をご紹介します。

◎出演予定の地域伝統芸能・古典芸能(出演順)

行祭事名または演目 地域または出演者 都道府県単位でみた場合の出演回数
一人角力 今治市(愛媛県) 6回目(4年ぶり)
秋田竿燈まつり 秋田市(秋田県) 9回目(2年連続)
座喜味棒術 読谷村(沖縄県) 8回目(3年ぶり)
江戸火消しの梯子乗り 東京都 6回目(3年ぶり)
三島囃子 三島市(静岡県) 4回目(7年ぶり)
能『舎利』観世流(短縮版) 坂井音重ほか
下水流臼太鼓踊 西都市(宮崎県) 6回目(6年ぶり)
高田神社横野獅子舞 津山市(岡山県) 3回目(10年ぶり)
阿波おどり 徳島市(徳島県) 3回目(6年ぶり)

第20回地域伝統芸能まつり プログラム紹介(予定)
*演目は変更される場合もありますのでご了承ください。

一人角力 写真

愛媛県今治市
一人角力 (ひとりずもう)

毎年春の御田植祭と、秋の抜穂祭において、大山祇神社で行われる相撲神事です。目に見えない稲の精霊と相撲を取るため一人角力といわれます。「稲の精霊」と「一力山」による三本勝負で行われ、稲の精霊が2勝1敗で勝つことで春には豊作が約束され、秋には収穫を感謝するという意味があります。その歴史は650年以上に遡るといわれ、一時は途絶えるも、地元の奉仕者の尽力により平成11年に復活を果たしました。愛媛県指定無形民俗文化財。

秋田竿燈まつり 写真

秋田県秋田市
秋田竿燈まつり(あきたかんとうまつり)

江戸時代中期、お盆を前に邪気や病魔を払い、身を清める「ねぶり流し」と、五穀豊穣の願いを込め、提灯を米俵に竿燈全体を稲穂に見立てて練り歩いたことが由来とされています。現在は、8月3日〜6日の4日間、竿燈大通りを会場に開催されています。各町内や、各種団体重さ約50キロの竿燈を手のひら、額、肩、腰などに乗せて「ドッコイショー」の掛け声とともに、次々に差し手による妙技が披露されます。また、笛と太鼓の旋律の囃子方で、華やかに竿燈演技を盛り上げます。今日では、各種団体・企業から280本を超える竿燈が出竿されて、その風情はまるで風にそよぐ黄金の稲穂のようです。

座喜味棒術 写真

沖縄県読谷村
座喜味棒術(ざきみぼうじゅつ)

座喜味棒術は、約500年の歴史を持ち、座喜味城主護佐丸公の時代に遡るといわれています。棒術は自分達の身を守るだけでなく、集団で村の防衛を果たすものでもありました。沖縄各地には様々な棒術が伝わっていますが、「座喜味棒」は実戦型であることが特徴です。6尺棒と3尺棒を自在に操り、常に相手の急所を狙って攻める戦いは、緊迫感と様式美に溢れています。座喜味棒保存会は1975年に設立され、県内での演武はもとより、東京、ブラジル、ハワイ、韓国、台湾など県外国外でも技を披露してきました。現在は、後継者育成を目的に子ども会へ指導者を送リ、継承発展に努めています。

江戸火消しの梯子乗り 写真

東京都
江戸火消しの梯子乗り(えどひけしのはしごのり)

消防出初式は、年明けの恒例行事として各地で行われています。今日では様々な消防演技が披露される中にあって、「纒振り」や「梯子乗り」、「木遣歌」は、江戸時代の町火消の心意気を今に伝えています。梯子乗りの起源は定かではありませんが、万治2(1659)年1月4日に、時の老中稲葉伊予守正則が、定火消総勢四隊を率いて上野東照宮前で顔見せの儀式「出初」を行い、気勢を上げたことに由来すると伝えられています。現在、各自治体の消防出初式において演じられる梯子乗りは、消防職員や消防団員が行っていますが、東京消防出初式では、「江戸消防記念会」がその技を保存、伝承しています。

三島囃子 写真

静岡県三島市
三島囃子(みしまばやし)

三島囃子は、天文年間(1532〜55年)の頃、三島明神の神領内の若者たちに伝えられた「お囃子」と、江戸時代に西と東の文化が混ざり独自に発展した「しゃぎり」の総称です。8月の「三嶋大祭り」では、当番町の山車引回しを中心に、大通りに10数台の山車が並ぶ「山車シャギリ大会」や、3日間「子供しゃぎり大会」が開催されたり、市内中に三島囃子の音色が響き渡ります。中でも「競り合い」は町内ごとの山車が対面したときなどに、競い合って行う勇壮な演奏で、この祭りのハイライト的な存在であり、三島の夏の風物詩ともなっています。

能『舎利』観世流 写真

能『舎利(しゃり)』観世流(短縮版)[出演]坂井音重ほか
韋駄天が登場する能『舎利』をお楽しみいただきます。ご存じNHK大河ドラマのタイトルともなった「いだてん」とは、足の速い人のことを言いますが、本来は仏殿などを守護する足の速い神様のことです。その韋駄天がかつて仏舎利を奪って逃げた鬼を捕まえたとの伝説があります。旅の僧が都・泉涌寺舎利殿を訪れ、仏牙舎利塔(ぶつげしゃりとう)を拝んでいると、怪しい男が現れ、あっという間に舎利塔を奪い、舎利台を破壊、ものすごいスピードで虚空に逃げていきます。後半、韋駄天が現れ、犯人の足疾鬼を天上界、下界と追いかけ、舎利塔を取り戻します。舎利塔を盗み出した足疾鬼を追う韋駄天のスピード感のある舞台が展開します。

下水流臼太鼓踊 写真

宮崎県西都市
下水流臼太鼓踊(しもずるうすだいこおどり)

下水流臼太鼓踊は、西都市の下水流地区で伝承されてきました。九州南部各地で行なわれる臼太鼓踊のひとつで、臼形の大きな太鼓を打ちながら踊ります。毎年旧暦の8月1日、五穀豊穣・火難・水難除けを祈願して奉納します。その起源は、文禄・慶長の役(1592〜98年)における、加藤清正軍に由来すると伝わっています。4組1対となり、縦陣・円陣など隊形を変化させながら「躍動的」に踊る当芸能は、南九州一とも賞される激しい動きが特徴です。1928(昭和3)年に全国舞踊大会で1位となると、同年のロンドン世界青年大会にも出演し、好評を博しました。近年では、北京オリンピックプレ中国公演に出演するなど、宮崎県を代表する伝統芸能としても活動しています。

高田神社横野獅子舞 写真

岡山県津山市
高田神社横野獅子舞(たかだじんじゃよこのししまい)

高田神社の獅子舞は、伝承によると、和銅6(713)年に美作国府が開設されて以来、毎年9月9日に美作11社の神々が総社に神幸したときからこれに加わっていたといわれています。文化・文政期から明治期にかけては特に盛んで、人々に悪魔払いとして信仰を受けてきました。獅子舞の構成は、笛8人、太鼓4人、獅子の胴体には10ないし12人が一頭に入ります。この獅子舞には、古くから獅子頭と呼ばれる指揮者がいて、獅子を使う技術と人物を見込んで氏子たちが選出した人が務めることになっています。現在では、毎年7月最後の日曜日の納涼祭と、10月第2日曜日の例大祭において奉納されています。

阿波おどり 写真

徳島県徳島市
阿波おどり(あわおどり)

阿波おどりは400年を超える歴史を持つといわれる、徳島が世界に誇る伝統芸能です。期間中は街中に軽快な音色(ぞめき囃子)と情感あふれる「よしこの」が響き、踊り子や見物客の身も心も弾みます。自由な民衆娯楽として大きく開花した阿波おどりは、東京・高円寺、埼玉・南越谷をはじめ全国各地に根付いたうえ、度々海外公演も開催されるなど、今や世界的にもその名を知られています。

令和元(2019)年度「地域創造大賞(総務大臣賞)」発表

 2019年12月、地域創造は、地域創造大賞(総務大臣賞)の受賞施設を決定しました。
 これらの施設を設置した地方公共団体の皆さん、地域を豊かにするとの行政の目的に沿って施設を運営するために尽力されたスタッフの皆さん、施設を拠点としてさまざまな活動を行っている地域住民の皆さん、誠におめでとうございます。
 地域創造では、受賞施設の活動を広く全国に紹介させていただくこと等を通じて、全国の公立文化施設のさらなる活性化が図られることを期待しています。
◎令和元(2019)年度地域創造大賞(総務大臣賞)表彰式
[日時]2020年1月17日(金) 14:00〜  [会場]グランドアーク半蔵門

宮古市民文化会館岩手県宮古市

宮古市民文化会館 写真

“ホール文化による地域再生”を推進
東日本大震災により被災し、大規模改修を経て2014年12月に再開。以来、市内の小・中・高校生を対象とした鑑賞事業、高校生の演劇創作事業、市民劇、子ども劇団とジュニア・アンサンブルの育成などを実施。また、豊かな郷土芸能の継承・発信を目指す「芸能Re;Connect」に取り組むなど、ホール文化による地域再生を推進した。
[運営]特定非営利活動法人いわてアートサポートセンター
[開館]1976年

萬鉄五郎記念美術館岩手県花巻市

萬鉄五郎記念美術館 写真

“作家の顕彰”により地域に誇りと活力
旧東和町出身の日本近代絵画の先駆者である画家・萬鉄五郎を顕彰。町民運動によって誕生し、長年にわたり作家研究を行うとともに、岩手県初の公立美術館として県内作家の発掘や萬の前衛性を継ぐ若手美術家の紹介に尽力。商店街や地域住民と連携した「街かど美術館」「アート&クラフト・マーケット」にも取り組み、アートによる誇りと活力ある地域づくりに貢献した。
[運営]花巻市
[開館]1984年

塩竈市杉村惇美術館宮城県塩竈市

塩竈市杉村惇美術館 写真

“まちの文化広場”として地域に活力
塩竈市公民館本町分室(昭和25年築)を改修した美術館兼公民館。塩竈ゆかりの洋画家・杉村惇のコレクションを常設展示する他、若手アーティストの支援や多彩な子どもの美術体験プログラムを実施。地域住民の思い出の場所として街の記憶を掘り起こすユニークな企画を展開するなど、暮らしの中にある美術館として活力ある地域づくりに貢献した。
[運営]仙台湾燻蒸株式会社
[開館]2014年

神奈川県立近代美術館神奈川県

神奈川県立近代美術館 写真

“展覧会の企画”により美術文化を振興
鎌倉の鶴岡八幡宮境内に誕生した日本初の公立近代美術館(旧鎌倉館は2016年閉館。1984年に鎌倉別館、2003年に葉山館開館)。第二次世界大戦後の再生を掲げ、研究にもとづく精力的な展覧会の企画により日本の近代美術作家を位置づけたパイオニア。講座、出張授業、ワークショップなど鑑賞教育に力を入れ、長年にわたり美術文化の振興と普及に貢献した。
[運営]神奈川県
[開館]1951年

上田市交流文化芸術センター長野県上田市

上田市交流文化芸術センター 写真

“レジデント・アーティスト”により文化力を向上
「文化の薫る創造都市」を標榜する上田市のシンボル施設(上田市立美術館併設)。レジデント・アーティストによる「芸術家ふれあい事業」を展開。音楽家を全小学校・全地区公民館に派遣する他、ワンコイン・コンサート、リサイタル、演出家や振付家によるワークショップ、高校生演劇事業、市民参加ダンス・演劇公演などを実施。アーティストとの交流により文化のまちづくりを牽引した。
[運営]上田市
[開館]2014年

大阪府立江之子島文化芸術創造センター(enoco)大阪府

大阪府立江之子島文化芸術創造センター(enoco) 写真

“プラットフォームの形成”を牽引
大阪府工業奨励館附属工業会館(1938年築)を改修した小規模アートセンター。府所蔵の美術作品を公開する展覧会の他、府民がクリエイティブな発想を学ぶ「enocoの学校」やクリエーターが地域とともにさまざまな社会課題に取り組む「プラットフォーム形成支援事業」などを展開。行政、府民、クリエーターが協働するプラットフォームの形成に貢献した。
[運営]長谷工コミュニティ・E-DESIGNプラットフォームグループ
[開館]2012年

アルカスSASEBO長崎県および佐世保市

アルカスSASEBO 写真

“クラシック音楽の普及”により地域に活力
長崎県北部の文化芸術拠点として長崎県と佐世保市が整備。鑑賞事業、アウトリーチ、ロビーコンサート、ジュニアオーケストラを含めた3つのレジデント楽団を立ち上げるなど、クラシック音楽を中心に事業を展開。また、市民演奏団体約100組が出演する「アルカス九十九島音楽祭」など、音楽を通じた交流により活力ある地域づくりに貢献した。
[運営]公益財団法人佐世保地域文化事業財団
[開館]2001年

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