一般社団法人 地域創造

平成9年度財団事業決定

平成9年度事業スタート

研修事業への助成、ステージラボ管理者コースを新設

 

 昨年度中は財団の事業に多大なご協力をいただきまして誠にありがとうございました。平成9年度の事業につきましては次のように決定しましたのでお知らせします。
事業総額は6億8千830万円。事業内容は(1)地域の芸術環境づくり支援事業、(2)アーツスタッフ研修・交流事業、(3)情報交流事業、(4)調査研究・コンサルティング事業、(5)芸術提供・共催事業、(6)公立美術館等ハイビジョンソフト購入助成事業の6本柱となっています。各事業の詳細については追ってお知らせしますが、各事業とも、地域の芸術環境づくりに貢献するよう努めてまいりたいと考えております。ご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

●蓼沼朗寿常務理事兼事務局長より

 

 今回の申請書類を拝見して感じましたのは、厳しい財政状況の中で、地域の皆様が現実的なプログラムを工夫なさっているということです。私どもの助成制度がお役に立てるところがあるかとも思いますので、疑問な点がございましたら遠慮なくどんどんご質問ください。

 

 本年度、皆様のご要望にお応えして、いくつか新しいプログラムを設けました。ひとつが近年県の主催で数多く実施されている文化担当者向け研修事業への助成、もうひとつが私どもが主催している研修・交流事業に新しいコースを設けるというものです。

 

 前者は、もっと初歩的な研修事業をしてほしいという要望をいただき、いろいろ検討した結果、財団が実施するよりすでに県単位で企画されているものを応援しよう、もっと充実していただこうと助成枠を設けたものです。本年度は5団体、5事業に助成させていただくことになりました。

 

 後者ですが、ステージラボを例年通り2回実施するのに加え、対象を実務担当者から管理者まで広げ、管理者コースを新設します。館の運営、事業を円滑に進めていくためには管理者の方にも交流を深めていただき、いろいろな問題を話し合っていただければと考えております。また、以前から要望の高かった舞台技術研修が今回初めて実現します。

 

 今年2月に開催した芸術見本市は、出展団体も前回の84団体から215団体へと大幅に増えるなど盛況で、皆様のご協力には心より感謝しております。今後もこうした見本市を根付かせていきたいと、9年度開催に向け検討しているところです。世界にはニューヨークのAPAP(エイパップ)や、カナダのシナールなどの国際的な見本市がありますが、私どもの見本市も地方公共団体の方が海外のアーティストと出会えるような、アジアの見本市として大きく発展していければと思っています。

 

 芸術提供・共催事業は、今年も小澤征爾指揮新日本フィルハーモニー交響楽団コンサートや国立劇場の歌舞伎、能楽座の公演などを行います。私は昨年、会津若松に出かけて歌舞伎公演を拝見しましたが、本物に触れていただこうと、装置なども東京と同じものを運搬して催している事業だけに、大入り満員、拍手喝采で大変喜んでいただけているのを実感しました。こういう事業をより多くの地域に提供できたらと考えております。

 

  財団設立から2年半を経て、財団事業について皆様にご理解いただきつつあると感じる一方、まだまだ各ホールに直接情報が届かなかったり、担当者の声が十分に私どもに届いていないという問題も実感しております。そのため、本年度は各ホールと財団を直に結ぶシステムをつくっていきたいと考えております。具体的には、レターを地方公共団体および公立ホール・美術館に直送するようにいたしました。誌面にも、皆様のお知らせやご意見をより反映させていきたいと考えております。

 

 また、昨年度インターネット上にホームページを立ち上げたわけですが、この中身を充実させる一方、本年度中には会議室も開設し、皆様からのご提言・質問を日常的に受け、事業に反映させるようにしたいと考えております。皆様のご協力のほどよろしくお願いいたします。

 

平成9年度 財団法人地域創造事業計画

 

1 事業名 財団法人地域創造事業

 

2 事業の目的

 

財団法人自治総合センター等の助成金等を財源として、地域における創造的で文化的な表現活動のための環境づくり等に資する事業等を行うとともに、宝くじの普及広報に関する活動を行い、もって美しく心豊かなふるさとづくりの推進に寄与することを目的とする。

 

3 事業の内容

 

平成9年度において、次の事業を実施する。
計 688,300千円

 

(1)地域の芸術環境づくり支援事業 424,440千円
地方公共団体等が自主的に実施する、創造的で文化的な芸術活動の地域における環境づくりを支援するため、次の4プログラムで構成する事業を行う。

 

ア 創造プログラム
芸術創造活動の環境づくりに関し、顕著な工夫があり、段階的・継続的に実施する事業を支援。
イ 連携プログラム
共同で企画・製作して取り組む事業を支援。
ウ 単独プログラム
地域の人々の参画を伴いながら単独で取り組む事業を支援。
エ 研修プログラム
地方公共団体等の職員を対象とした実践的な研修の場を提供する事業を支援。

 

(2)アーツスタッフ研修・交流事業 56,860千円
地域の公共ホール・劇場等で地域の芸術環境づくりに取り組む地方公共団体のアーツスタッフ等のために、次の研修・交流事業を行う。

 

ア ステージラボ・プロジェクト
地域の公共ホール・劇場や地方公共団体などの芸術環境づくりに取り組むアーツスタッフのための研修事業。
イ 芸術見本市事業
地域のアーツスタッフが、舞台芸術に携わる人々と直接交流する場の提供及び舞台芸術の現状や環境について理解を深めるための研修の実施。
ウ 舞台技術研修事業
地域の公共ホール・劇場等で舞台技術に携わる職員のための研修事業

 

(3)情報交流事業 81,000千円
地域の公共ホール・劇場など地域の芸術拠点同士、また地域芸術拠点と制作者との間の交流を支援する次の事業を行う。

 

ア ネットワーク/データベース事業
電子媒体による、地域の芸術拠点同士、地域の芸術拠点と制作者との間等の情報交流を活性化するための情報ネットワークの構築及び地域への情報提供の基礎となるデータベースの構築。
イ ニュースレター発行事業
財団と地域の芸術拠点、制作者・関係者とを結ぶ媒体として、各地の公演・展示の情報や取組事例の紹介、財団の広報等を内容とする地域創造レターを毎月発行。
ウ 雑誌の発行事業
地域の芸術拠点の担当者に対して、芸術環境づくりのための振興事例、基礎的知識を提供する実用誌として、雑誌「地域創造」を年2回発行。

 

(4)調査研究・コンサルティング事業 29,415千円
地域の芸術環境づくりに関し、全国的な視点から実態の調査・分析・研究を行うとともに、その成果を活用して関係者の疑問や相談に対応する事業を行う。

 

[調査研究項目]
・まちづくりと地域文化施設に関する調査
・ホール文化形成のための調査

 

(5)芸術提供・共催事業 77,500千円
地方公共団体等と共催し、地域のニーズを踏まえた質の高い音楽、演劇、伝統芸能等の公演を地方自治法施行50周年記念事業として行う。

 

[実施事業]
・新日本フィルハーモニー交響楽団公演
・舞台芸術活性化事業
・「能楽座」能・狂言公演
・国立劇場歌舞伎鑑賞教室
・特別展「人と自然、そして祈り in Japan」展

 

(6)公立美術館等ハイビジョン・ソフト購入助成事業 19,085千円
公立美術館等がハイビジョン・ソフトの整備を促進しようとする取り組みに対して助成を行う。

 

●財団法人地域創造(平成9年4月1日現在)

 

◎役員
<理事長>
森 繁一

 

<常務理事>
蓼沼朗寿

 

<理事>
紀内隆宏(全国知事会事務総長)
秋本敏文(全国市長会事務総長)
渡辺明(全国町村会事務総長)
木内征司(全国自治宝くじ事務協議会事務局長)
小川善次郎(財団法人全国市町村振興協会理事)

 

<監事>
合志進(財団法人地方財務協会理事兼事務局長)
神川愛彦(財団法人自治総合センター常務理事)

 

◎顧問
【学識経験者】
木村尚三郎(東大名誉教授)
吉田秀和(水戸芸術館館長)
鈴木忠志(劇団SCOT主宰)
中山公男(群馬県立美術館館長)
磯崎新(磯崎アトリエ主宰)
高野悦子(岩波ホール総支配人)

 

【関係団体】
土屋義彦(全国知事会会長・埼玉県知事)
増山道保(全国市長会会長)
黒澤丈夫(全国町村会会長)
持永堯民(財団法人日本宝くじ協会理事長)
湯浅利夫(財団法人自治総合センター理事長)
近藤隆之(財団法人全国市町村振興協会顧問)

 

【地方団体】
鈴木礼治(愛知県知事)
貝原俊民(兵庫県知事)
西尾邑次(鳥取県知事)
松形祐堯(宮崎県知事)

 

◎評議員
【支援団体】
矢野文一(全国知事会事務局次長)
細川常久(全国町村会事務局次長)
高橋正樹(財団法人自治体国際化協会事務局次長)
野村哲夫(財団法人全国市町村振興協会事務局次長)

 

【地方団体】
伊藤文保(神奈川県総務部長)
河内弘明(愛知県総務部長)
片木淳(大阪府総務部長)
株丹達也(広島県総務部長)
上村章文(香川県総務部長)
吉田哲(福岡県総務部長)

 

●担当者名と連絡先

 

◎代表番号 Tel. 03-5573-4050
※以下の4桁の数字は全て03-5573-に続く電話番号です。

 

○審議役
野村文昭(のむらふみあき)

 

◎総務部 Fax. 03-5573-4070

 

○総務部長
河野正一(かわのしょういち)4051

 

○総務課長兼振興助成課長
末石敏治(すえいしとしはる)4052

 

○事業課長
高橋友彦(たかはしともひこ)4058

 

【総務担当】
小谷克志(こたにかつし)4053
大堀洋子(おおほりようこ)4050

 

【総務・振興助成担当】
上野博明(うえのひろあき)4054
折居実(おりいみのる)4055

 

【振興助成・事業担当】
御園生和彦(みそのうかずひこ)4056

 

◎芸術環境部 Fax. 03-5573-4060

 

○芸術環境部長
吉崎賢介(よしざきけんすけ)4061

 

○企画課長
橋本道政(はしもとみちまさ)4063

 

○特別専門職員
津村卓(つむらたかし)4062

 

【研修・交流担当】
杉田敏(すぎたさとし)4066
西村直己(にしむらなおみ/調査担当兼務)4068

 

【調査担当】
望月勝司(もちづきかつじ/研修・交流担当兼務)4069

 

【情報担当】
児山文一(こやまふみかず)4067
鈴田博之(すずたひろゆき)4064
宮地俊江(みやちとしえ)4065

カテゴリー