一般社団法人 地域創造

平成23年度「市町村立美術館活性化事業」参加館募集、OB館ネットワーク会議報告

◎平成23年度開催事業 参加団体募集

 平成23年度市町村立美術館活性化事業・第12回共同巡回展は、世田谷美術館所蔵作品による「素朴派」を中心とする展覧会を実施します。

 素朴派とは、19世紀末から20世紀に見出された、専門的な美術教育を受けず、古典的な絵画技法やテーマにとらわれることなく、ありふれた日常生活や風景などを自由に描いた作家たちを指します。

 本展では、参加館で構成された実行委員会が、本展アドバイザーの助言の下、世田谷美術館の素朴派を中心とする所蔵作品の中からテーマを決めて作品を選定し、展覧会を企画します。企画にあたっては、参加館の学芸担当者の皆様に準備段階からご参加いただき、各館の特性を活かした内容の展覧会にしていただきたいと考えております。

 本展に興味をお持ちの市町村立美術館等には参加希望書等の様式をお送りしますので、送付先を担当までお知らせください。なお、応募に際しましては、ファシリティ関係の資料提出をお願いいたしますので、予めご了承ください。

[募集締切]平成21年12月18日(金)。

 

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アンリ・ルソー《フリュマンス・ビッシュの肖像》
(1893年頃/油彩、カンヴァス/92×73cm /世田谷美術館蔵)
※出品作品は実行委員会において選定していただきますが、所蔵館の都合によりご希望に添えない場合もありますので、予めご了承ください。

●世田谷美術館の素朴派およびその周辺コレクション

世田谷美術館は近現代を中心とした約1万点に上る国内外の美術作品を収集してきました。特に素朴派と、素朴派から影響を受けた作家を中心とする近現代作品を収集の大きな柱と位置付け、素朴派を代表する作家のアンリ・ルソーや、イタリアの靴職人のオルネオーレ・メテルリ、アンドレ・ボーシャン、また「グギング芸術家の家」の作家たちをはじめ、独自の表現世界をつくり上げてきた作家たちの優れた作品を多数所蔵しています。

 

●市町村立美術館活性化事業概要

本事業は、3~4館で実行委員会を構成して巡回展を行い、助成金も実行委員会を通じて交付されます。開催年度の前年度に、実行委員会や学芸担当者会議を4~5回程度開催し、地域創造の派遣するアドバイザーの助言の下、巡回展企画の具体化に向け、事前準備や調査研究を実施していただきます。そのため、2年度先に開催する企画への参加を募集します(準備年度の会議参加等に係る費用については、各館でご準備ください)。平成23年度開催事業への参加希望館には、審査を経て今年度中には内諾をお出しする予定です。この事業の全体概要については、参考として「平成22年度公立美術館活性化事業助成要綱」をご参照ください。

[対象事業]実行委員会を構成する美術
館等が、当該企画展のテーマに沿って美術作品を巡回展示する事業
[開催時期]平成23年6月~24年3月(予定)
[助成期間]単年度
[助成額]助成対象事業に係る開催年度の直接経費から入場料等収入を控除した額の3分の2以内、1,200万円が上限。

 

●市町村立美術館活性化事業に関する問い合わせ

総務部 角南・布施・山本
Tel. 03-5573-4183 Fax. 03-5573-4070
sunami@jafra.or.jp

 

◎「OB館ネットワーク会議」が開催されました

 地域創造では平成19年度より、市町村立美術館活性化事業に参加経験のある美術館学芸員のフォローアップの一環として、自主企画による巡回展を実施するための企画提案の場である「OB館ネットワーク会議」を設けています。今年度は、8月31日に、地域創造会議室で開催されました。

 参加館学芸員の皆さんから、日頃温めている巡回展のアイデアが提案され、その後、質疑応答、意見交換、今後の進め方などの検討がなされました。提案された企画は、学芸員の調査・研究を踏まえた内容で、実現するにはどうすればよいか、などの意見交換が行われました。また自館の所蔵コレクションを活用した巡回展のアイデアを募る館もあり、関心を寄せる出席者の姿も見られました。今後は、引き続き情報交換を行い、実現の可能性を探っていくことになります。

 本年度は、実際にOB館学芸員によって企画された巡回展「海を想う展(仮称)」(平成22年度実施予定)の発案経緯、共同企画を実施する際の手法などにつき、担当学芸員に紹介していただきました。

 今後も「OB館ネットワーク会議」によって、新たな巡回展の提案がなされ、地域の公立美術館のネットワークが深まればと期待しています。

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