一般社団法人 地域創造

平成22年度「公立美術館活性化事業」開幕

 今年度、公立美術館活性化事業では4件の共同巡回展への助成が決まり、全国14会場で展覧会が開催されます。
  市町村立美術館を対象に地域創造が企画を提示して巡回展を行う「市町村立美術館活性化事業」では、「宮城県美術館 佐藤忠良記念館所蔵 佐藤忠良展」の巡回が始まりました。宮城県美術館の所蔵作品により、戦後から現在まで日本の具象彫刻の中心となって活躍してきた彫刻家・佐藤忠良の全貌を、彫刻52作品と素描作品で紹介します。
  公立美術館が自主的に企画立案した巡回展の実施を支援する「公立美術館巡回展支援事業」では、「鉄を叩く─多和圭三展」と「海を想う─海に魅せられた画家たち─」の2本の巡回展が開催されます。「鉄を叩く─多和圭三展」は、ひたすら鉄の塊を“叩く”という、従来の彫刻技法と一線を画した方法で作品を制作している多和圭三(1952~)の初の回顧展で、初期軌跡をたどります。また「海を想う─海に魅せられた画家たち─」は、市町村立美術館活性化事業のOB館が参加年度を超えて新しい連携にチャレンジする企画です。北海道・和歌山・四国・九州という日本を北から南へ縦断する参加館構成を活かして、各館の所蔵作品を中心に各地域の特色が色濃く感じられる99作品から構成し、気候から漁まで、日本全国の海を巡る文化の違いや人々と海の関わりを探ります。
  また、同一都道府県内の複数の公立美術館が共同で実施する巡回展を支援する「地域の公立美術館ネットワーク事業」では、長野県内3館のネットワークによる「版による表現─信州ゆかりの作家たち」が開催されます。山本鼎、池田満寿夫をはじめ、日本の近現代版画史に名を残す作家を輩出してきた長野県ゆかりの作家を中心に、版画表現の広がりを紹介するほか、ワークショップ等を通して版画をより身近に感じてもらう展覧会です。

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左:「市町村立美術館活性化事業(佐藤忠良展)」展覧会の模様(川越市立美術館)
右:「鉄を叩く─多和圭三展」ポスター

●平成22年度公立美術館活性化事業
◎市町村立美術館活性化事業
・「宮城県美術館 佐藤忠良記念館所蔵佐藤忠良展」
川越市立美術館(2010年4月17日~6月6日)/佐世保市博物館島瀬美術センター(6月16日~8月1日)/倉敷市立美術館(8月11日~9月26日)/渋川市美術館・桑原巨守彫刻美術館(10月6日~11月14日)
◎公立美術館巡回展支援事業
・「鉄を叩く─多和圭三展」
足利市立美術館(2010年6月26日~8月22日)/町立久万美術館(9月4日~10月31日)/目黒区美術館(11月13日~2011年1月9日)
・「海を想う─海に魅せられた画家たち─」
釧路市立美術館(2010年6月5日~7月11日)/田辺市立美術館(7月19日~9月12日)/八幡浜市民ギャラリー(9月18日~10月24日)/唐津市近代図書館(10月30日~12月5日)
◎地域の公立美術館ネットワーク事業
・「版による表現─信州ゆかりの作家たち」
長野県県民文化会館(2010年7月17日~8月1日、8月10日~15日)/上田市山本鼎記念館(10月2日~11月23日)/長野県伊那文化会館(12月18日~2011年1月16日)

●公立美術館活性化事業に関する問い合わせ
総務部 布施・村山
Tel. 03-5573-4143

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