一般社団法人 地域創造

平成23年度「公共ホール現代ダンス活性化事業」全体研修会終了報告

 地域創造の新年を告げる「公共ホール現代ダンス活性化事業(ダン活)」の平成23・24年度登録アーティストによるプレゼンテーションを1月5日、6日に東京芸術劇場リハーサル室で開催しました。
  ダン活では、実際に地域で事業を実施するまでに、事業に参加するホール職員を対象に2回の研修会を開いています。第1回は昨年11月8日、9日の基礎知識研修です。今年度はダン活支援登録アーティストの森下真樹さんによるデモンストレーションでコンテンポラリーダンスの世界をナマで体験していただいたほか、堤康彦コーディネーターと津村卓・地域創造プロデューサーから現場でのエピソードを交えたダンスアウトリーチの基礎をじっくり講義していただきました。今回が第2回で、今年度から2カ年にわたって登録アーティストとなる新しい8組のアーティストによるプレゼンテーション(デモンストレーションとワークショップを合わせて30分)と、コーディネーターを交えた各館の企画づくりのための意見交換が行われました。
  コンテンポラリーダンスの多様な表現にふれていただきたいという観点で選考されたアーティストからは、日本のオリジナルダンスとして世界に知られている「Butoh(舞踏)」の動き、コンタクト・インプロビゼーションというスキルを用いて即興的につくられる動き、野口体操という身体についての独特な方法論からつくられる動き、日常の生活空間や仕草からつくられる動きなど、さまざまなパフォーマンスが披露されました。
  今回初めて登録アーティストになった女性二人のデュオ・ほうほう堂は、「二人が身体でおしゃべりや追いかけっこをするように日常の延長線上で創作することを基本にしている。劇場で踊る以外に交差点や廊下など日常生活のある場所で踊る『ほうほう堂@シリーズ』を始めたが、地域でもそういう空間を遊ぶ試みができればと思っている」と意気込みをアピールしていました。
  また、同じく初登録組では、若手舞踏家・田村一行さんが、坊主頭の白塗り姿で登場。ガニ股で腰を落とした異形の踊りを披露すると、間近でみた参加者たちは一様に緊張した面持ちに。しかし、トークが始まると一転、その親しみやすいキャラクターとわかりやすい話ぶりにすっかり人気者になっていました。この他、身体をマネキンのように動かし、3人でバランスを取るなどの基本ワークを披露した遠田誠さん、ひたすら他者とふれあうという「コンタクト」を行った坂本公成+森裕子さん、コンテンポラリーダンサーの草分けのひとりとして圧倒的な踊り手としての力量で参加者を惹きつけた山田せつ子さんなど、いつもながらに贅沢なプレゼンテーションとなりました。
  近隣の市では既にダン活が行われているという愛知県豊川市・ハートフルホール(御津文化会館)の佐藤美子さんは、「8組のアーティストのダンスやワークショップがこんなにも異なるものなのかとその多様性にびっくり。この2日間で自分の中にあったダンスに対する固定観念が崩れた。身体が柔らかくなくても、ダンスの経験やセンスがなくても、自由に動きがつくれる楽しさがあった。豊川市は合併を繰り返したこともあり、市内には複数のホールがあります。市で文化政策のプランも作成中なので、ダン活を契機にアウトリーチのようなアーティストと街にでていく活動が促進される内容を盛り込んでいければ」と話していました。
  ダン活のフォローアッププログラムとして「公共ホール現代ダンス活性化支援事業」もありますので、地域とホールの活性化にコンテンポラリーダンスを活用するトライアルをしていただければと思います。

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プレゼンテーションの様子(左:ほうほう堂/右:田村一行)

●公共ホール現代ダンス活性化事業
平成23・24年度登録アーティスト
・新井英夫
・岩淵多喜子
・遠田誠
・鈴木ユキオ
・田村一行
・山田せつ子
・坂本公成+森裕子(Monochrome Circus)
・ほうほう堂(新鋪美佳+福留麻里)
*詳細はホームページ参照
https://www.jafra.or.jp/system/artists/index?genre=201&registed_year=2019

●公共ホール現代ダンス活性化事業に
関する問い合わせ
芸術環境部 玉木・大澤・齋藤
Tel. 03-5573-4055
dankatsu◎jafra.or.jp
「◎を@に変えてお送り下さい」

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