5館の受賞が決定し、表彰式を開催

左:橋本憲次郎総務省大臣官房審議官による受賞施設への表彰状の授与/右:受賞施設関係者、審査委員との記念撮影
地域創造大賞(総務大臣賞)は、地域における文化・芸術の振興による創造性豊かな地域づくりに特に功績のあった公立文化施設を顕彰する総務大臣賞として創設されたもので、これまでに148施設が表彰されました。22回目となる令和7年度は全国から5施設(右頁参照)の受賞が決定し、1月16日、グランドアーク半蔵門(東京都千代田区)で橋本憲次郎総務省大臣官房審議官のご臨席の下、表彰式が行われました。
主催者である地域創造の河内隆理事長の挨拶、受賞施設の多彩な取り組みの紹介に続き、橋本大臣官房審議官から表彰状が授与され、「受賞された皆様の活動は、活力ある地域社会の実現に大きく寄与するものであり、今後とも、全国のモデルとして、地域の暮らしをより心豊かなものにする文化・芸術の振興に、お力添えを賜りますようお願い申し上げます」と林芳正総務大臣の祝辞が披露されました。
続いて受賞施設を代表し、“演劇のまちづくり ”を推進したことが評価された七尾市中島文化センター(能登演劇堂)の設置団体である石川県七尾市の茶谷義隆市長より、「七尾市中島文化センターは、『能登演劇堂』 を併設する複合施設となっており、演劇文化によるまちづくり事業を行い、文化及び芸術の振興により心豊かな地域社会の創造に寄与することを目的に、優れた舞台芸術の公演や青少年の演劇文化活動支援などを行っております。能登演劇堂は、国際的な俳優、故・仲代達矢氏の監修のもと、自然と舞台が一体となる空間を創り上げ、平成7年に開館した演劇専用ホールです。(中略)開館以来、舞台公演に加え、小中学校を対象とした演劇ワークショップを通して文化芸術の魅力を広く発信し、さらには、震災後の『心の復興』をめざした地域交流や復興祈念公演などにも取り組み、文化の力で地域を元気にする活動を続けております。今後も舞台芸術を通じて地域コミュニティを育み、芸術の力を通じて人々の心を豊かにし、地域文化や能登の魅力を全国に発信する拠点として、さらなる挑戦を続けてまいります」という今後への決意を込めた謝辞をいただきました。
最後に、地域創造大賞審査委員会の吉本光宏委員長から受賞施設への講評をいただくとともに、「七尾市、京都市、福山市、那珂川市の4つの文化施設は、いずれも30年間、事業や運営を継続されてきました。秋田市文化創造館は2021年の開館ですが、再利用した旧・秋田県立美術館が1967年の開館だったことを考えると、60年近く地域の文化拠点として機能してきたことになります。審査委員会は、地方公共団体が設置・運営する公立文化施設を取り巻く環境が厳しさを増すなか、皆さんが長きにわたってそれぞれの地域で文化活動を支え、芸術を提供してきたことに敬意を表するとともに、その歴史をさらに積み重ねていただきたいと願っています」と今後への期待が寄せられました。
今回の賞は、受賞された施設のみならず、日頃からそれらの施設を支え、文化・芸術による地域づくりに参加していただいている地域の皆様のご協力に対する感謝を込めて贈られるものです。心よりお祝い申し上げます。
地域創造大賞審査委員会(※委員長、委員長代理以下、五十音順)
◎委員長
吉本光宏[(同)文化コモンズ研究所代表・研究統括]
◎委員長代理
坪池栄子[(株)文化科学研究所編集プロデューサー]
◎委員
河内隆[(一財)地域創造 理事長]
小林真理[東京大学大学院人文社会系 研究科 教授]
仲道郁代[ピアニスト]
柳沢秀行[(公財)大原芸術財団 シニアアドバイザー]
若林朋子[プロジェクト・コーディネーター/立教大学大学院社会デザイン研究科特任教授]
令和7年度「地域創造大賞(総務大臣賞)」受賞施設
秋田市文化創造館│秋田県秋田市

“市民の創意を育む”文化交流施設の新境地
市民の創意と発意で“ 利用目的をつくっていく場”として旧 ・秋田県立 美術館の建物を再利用。秋田公立美術大学の学外組織であるNPO法人アーツセンターあきたが運営。何かを語りたい人が店主となる「カタルバー(場)」、市民がやってみたいことを実際に試みる「チャレンジマーケット」、コーディネーターによる「そうだん会 」を行うなど、新たな文化交流のあり方を提示した。
[運営]NPO法人アーツセンターあきた
[開館]2021年
七尾市中島文化センター(能登演劇堂)│石川県七尾市

“ 演劇のまちづくり”を推進
人口8,000人余りの旧・中島町が国際的な俳優の仲代達矢率いる無名塾の合宿地であった縁を生かして建設した日本屈指の演劇専用劇場。友の会等の支えにより活動を続け、無名塾ロングラン公演をはじめとした多彩な演劇鑑賞の機会を提供。七尾東雲高等学校演劇科の創設、演劇を学ぶ大学生の滞在制作、七尾市民劇団など、30年にわたって演劇のまちづくりを推進した。
[運営]公益財団法人演劇のまち振興事業団
[開館]1995年
京都コンサートホール│京都府京都市

音楽文化により“文化芸術都市”を牽引
国内外の演奏家による質の高いコンサートを実現。京都市交響楽団の本拠地として、楽団と協働したジュニアオーケストラの育成、関西8大学が集うオーケストラ・フェスティバル、0歳からのコンサート、市内各所での無料コンサート、京都ゆかりの若手演奏家によるアウトリーチやバリアフリーコンサートなど、クラシック音楽の包括的な活動により、30年にわたり文化芸術都市・京都を牽引した。
[運営]公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団
[開館]1995年
ふくやま芸術文化ホール(リーデンローズ)│広島県福山市

“文化のホームグラウンド”として尽力
ばら公園や箏の生産で知られる福山の「ばらのまち福山 国際音楽祭」「全国小・中学生箏曲コンクール」の主会場として親しまれてきた文化振興の拠点。2007年から小中学生を対象にした登録演奏家によるアウトリーチ「音楽宅配便」を実施。開館30周年を機にスタートした「オーケストラ福山定期」に全中学2年生を無料招待するなど、音楽による地域づくりに貢献した。
[運営]公益財団法人ふくやま芸術文化財団
[開館]1994年
ミリカローデン那珂川│福岡県那珂川市

“第三の居場所”として地域に活力
文化ホール・図書館・生涯学習センターなどの複合文化施設。開館30年を迎えるにあたり老朽化した施設・事業内容を再構築。那珂川市少年少女合唱団、那珂川吹奏楽団、なかがわe-スタジオ(市民劇)という支援団体に加え、年齢・ジャンルを問わず参加する「MIRIKAダンスフェスタ」、小中学生が対象の「ミリカ部活」、エントランスでのイベ ントなどに 取り組み、市民の交流と成長を図る第三の居場所として再生した。
[運営]公益財団法人那珂川市教育文化振興財団
[開館]1994年
地域創造大賞に関する問い合わせ
総務部 山下
Tel. 03-5573-4054
